会社経営はカブトムシからゾウにならないといけないという話

現ナレッジワークCEOの麻野さんがリンクアンドモチベーション時代にどこかの講演で話していた内容。

中小企業はカブトムシ。硬い外皮で体を守っており、非常に強いが大きくなれない。外皮を硬くするのではなく、背骨と肋骨を作って周りに肉を付けていかないとゾウみたいに大きくなることはできない。

僕自身も15名程度のサイズまで社員を外に出すことはあまりなく、営業など対外的な折衝は全部自分でやっていた。当然外部情報のインプットは自分に偏り、市場の解像度や未来仮説の精度についてメンバーとどんどん乖離していくため、成長速度の違いに苛立っていた気がする。自分自身がカブトムシの硬い外皮となり、会社を守っているつもりが(実際守れていたのかもしれないが)メンバーの成長機会を奪っていた。結果としてメンバーの成長が限定される=会社の成長が限定される上、自分でカバーできる範囲でしか仕事を増やすことができないので、硬い外皮を破っての成長は望めない。実際大して成長しなかった。

一方でメンバーの成長速度に苛立ち、もう一方でメンバーの成長機会を奪っている、というあまりにもイタい状況に、自分では気づけていなかった。恐る恐る自分で握りしめていたものを手放していく。当然客ギワで大小様々なエラーが起こりその都度ハラハラするものの、先輩経営者の誰に聞いても「最低限のラインだけ守って、あとはお客さんに育ててもらうのが一番」という回答。ついつい現場に戻ってしまうこともなくはなかったが、我慢を重ねて今がある。

今ではゾウとまではいかないが、中型犬ぐらいにはなれただろうか。それでもカブトムシの数百倍の大きさ。

硬い外皮も強い背骨もカルシウム。社長は会社のカルシウム。

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